6. 匠の世界

フィルター掃除時のイメージ

今回のブラシ方式のフィルター最大の課題と考えられていたのが、一度取り除いたホコリがブラシに付着して、逆方向に動いたときにフィルターへホコリを戻してしまうことでした。 「nocria®」のブラシは洋服のホコリ取りブラシのように逆毛を利用してホコリを取る仕組みになっていたため、ホコリが取れる方向が一方向のみとなっています。よって、ブラシがフィルター上で往復運動をすれば、フィルターが戻る際にせっかく取り除いたホコリをフィルターにつけてしまうことになりかねません。言ってみれば洋服のホコリを取るブラシと同じことです。

しかしこれは、ダストボックス方式の採用で意外と簡単にクリアできました。ダストボックス内にバネ仕掛けを仕込み、戻りの工程ではホコリがフィルターに接触して元に戻ってしまうことがないようにボックス内に格納してしまう仕組みを作ったのです。

バネの強度や長さ、バネを駆動させる仕掛けそのものなど、考えることは山ほどありましたが、「匠の世界のような仕事。カラクリ人形を作っているようで、細工そのものを考えることも、仕掛けの試作を作ることもとても楽しかった。」と、高島は語ります。

このように幾多の試行錯誤を繰り返しながら、シンプルな構造、店頭での露出イメージの向上、ゴミを屋外に排出せずに、しかも丸洗いができるというフィルター自動清掃機構が世に生まれたのです。

おわり

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