• 2017年3月24日
• 株式会社富士通ゼネラル
• （NO.16-N05-41）

当社は、北米の空調機市場向けに、1台の室外機で最大8台の室内機を接続できるマルチエアコン「AIRSTAGE^®」J-ⅡSシリーズを3月下旬より発売します。高い省エネ効率とコンパクト化を実現したJ-ⅡSをラインアップに加えることで、小規模店舗・事務所や小規模集合住宅・戸建住宅向けビジネスの提案力を強化し、同地域におけるダクトレス式個別空調機市場の開拓を加速してまいります。

北米の空調機市場は、ダクト式全館空調^※1が主流ですが、近年、高い省エネ性能、施工の容易さなどに優れたダクトレス式個別空調^※2の認知度が高まっており、今後も需要拡大が見込まれています。

コンパクト室外機のJ-ⅡSは、建物の隙間やバルコニー、景観保全のため設置する機器の高さに制限のある場所など、狭小スペースへの設置に適していることから、小規模な店舗・事務所、住宅などを中心に北米地域での売上拡大を目指します。

当社は、これまでも「AIRSTAGE」の各シリーズで、大規模物件から小規模物件、ビルなどの業務用から住宅用まで様々なニーズに応えてまいりました。今回のJ-ⅡS投入により、北米におけるダクトレス式エアコンのさらなる普及、拡大に取り組んでまいります。

「小型高効率ツインロータリー圧縮機」、「高効率熱交換器」、「V-PAMインバーター^※4」など、独自の省エネ技術と室外機の送風機構造の見直しにより、3Ton（36,000Btu/h）、4Ton（48,000Btu/h）の両クラスで高い省エネ効率を達成しました。

（エネルギー消費効率）

ファンのシングル化や小型高効率ツインロータリー圧縮機の搭載や、室外機の構造を見直すことで、業界で最小クラスのコンパクト室外機を実現しました。これにより、小規模店舗・事務所だけでなく住宅などにおいても、設置レイアウトの選択肢が広がり、設備設計の自由度が高まります。

室外機の構造を見直し、高さを1メートル以下に抑えました

建物の窓下やバルコニーなど、狭い場所への設置例（図はイメージです）

従来の大型マルチエアコンと室内機を共通化し、北米市場のニーズに応えたラインアップを構築しています。

コントローラーは、従来の集中管理機器に加え、新たに「シンプルワイヤードリモコン」を追加しました。

操作項目の絞込み、表示画面・操作ボタンの大型化などにより、ホテルの宿泊客など、不特定多数の人が使用する場合にも、操作しやすいリモコンにしました。

注釈

※1 ダクト式全館空調：

1台の室内機で発生させた冷温風を各部屋へダクト送風し、さらに廊下等を経由して冷温風を循環させるシステムです。

※2 ダクトレス式個別空調：

個々の部屋に室内機があり、部屋ごとに冷温風を循環させるシステム。しかも、必要な部屋だけ電源をオンしたり、温度を調節できるので、効率が良く省エネ性に優れています。

※3 縦型ダクト室内機：

縦型ダクト室内機で冷温風を発生させ、各部屋へダクト送風します。
本室内機をJ-ⅡSの室外機に接続するだけで、従来のダクト式全館空調との置き換えが可能です。

※4 V-PAMインバーター：

圧縮機の最大電圧と最小電圧の出力範囲の幅を従来のインバーター制御より広げることで、高い冷暖房能力を実現し、効率を向上させる技術。

※5 SEER、HSPF：

北米における省エネ規制のこと。SEER（Seasonal Energy Efficiency Ratio）は、期間エネルギー利用効率、HSPF（Heating Seasonal Performance Factor）は、暖房期間エネルギー消費効率。表に記載した値は、室内機に壁掛けや天井カセットタイプを組み合わせた場合の数値。

※6 冷房SEER、暖房HSPF：

エネルギー消費効率（SEER,HSPF）の値は、室内機に壁掛けや天井カセットタイプを組み合わせた場合の数値。