PRESS RELEASE

2013年10月18日
株式会社富士通ゼネラル
(NO.13-Y05-16)

一関市様で、当社製最新式デジタル防災行政無線システムの運用開始

岩手県・一関市様では、東日本大震災からの復旧・復興事業の一環として、同市全域を対象とした防災行政無線整備事業(総事業費約19億円)を進められており、そのシステム構築に当社製の最新式デジタル防災行政無線システムが採用されております。このたび、2年後の完全運用に先立ち同市花泉地区および藤沢地区において同システムの運用が開始されました。

防災行政無線システムは、市町村役場や消防本部などに設置される「親局」と地域の公民館、避難所、屋外スピーカーなどに設置される「子局」および「親局」と「子局」を結ぶ「中継所」で構成されており、市町村が地域住民に対して災害発生情報や土砂災害発生情報などを直接伝達する手段で、地域全域に、迅速かつ一斉に通報することができます。また、平常時には火災予防、交通情報、気象情報、盗難・防犯の警戒情報など各種行政情報を提供します。

一関市様の現システムでは、2005年の市町村合併前に整備された旧市町村ごとの情報伝達方法を継続して運用しているため、市内全域への周知に時間がかかるという課題がありました。東日本大震災を契機に、被害が広範囲に及ぶ大規模災害に迅速、的確に対応するため、災害にも強い多重無線による最新式のデジタル防災行政無線システムの整備事業を進められておりました。本年9月、親局である一関市消防本部と市内3ヶ所の中継所および花泉地区43ヶ所の屋外子局、10月には藤沢地区の40ヶ所の屋外子局がそれぞれ完成し、同システムの先行本格運用を開始されることとなったものです。今後は室根、一関、千厩、東山、大東、川崎の6地区についても順次デジタル化へ移行する工事を進められ、2015年3月の完全デジタル化運用を計画されております。

今回の最新式デジタル防災行政無線システムの導入により、

  1. 市内全域で瞬時に一斉通報。
  2. 市役所と各避難所間での専用回線を利用した双方向通信による情報の収集。
  3. 消防本部などに設置した高所監視カメラによるリアルタイムでの災害状況の把握。
  4. 消防本部の指令装置との連動。

など、平常時の行政情報に加え、災害時における支援活動も迅速、的確な対応が行えます。

当社は、一関市様の防災行政無線システム整備事業が円滑に進められるようシステム構築・運用支援に注力し、安全・安心なまちづくりに貢献してまいります。

2015年3月完成時のデジタルネットワークイメージ図

一関消防本部(親局)、東稲山中継所/石蔵山中継所/室根山中継所、一関地区/東山地区/大東地区/川崎地区/千厩地区/藤沢地区/室根地区、デジタル防災行政無線の運用を開始した花泉地区・藤沢地区。

ご参考

1. 一関市様との契約について

・事業名
: 一関市防災行政情報システム(同報系)整備事業
・事業費
: 約15億円(鉄塔工事は含まず)
・受注者
:(株)富士通ゼネラル、(株)金澤電気(共同受注)

2. 納入機器内訳

品名 数量 主な機能 設置場所
親局設備 1式 システムの中心部:情報の受発信基点 一関市消防本部
遠隔制御設備 9式 市役所及び各支所からの遠隔制御。 一関市役所
各支所7ヶ所
東消防署
中継局設備 4式 防災無線波を市内一円に送受信。 消防本部中継所
束稲山中継所
石蔵山中継所
室根山中継所
屋外子局設備 355式 親局からの情報を受信、スピーカーから通報。また、各避難所などの情報を親局へ通報。双方向通信が可能。(アンサーバック付子局(注1)のみ)長期停電対策として、すべての屋外子局は発電機からの電源供給が可能。 市内各所
高所監視カメラ設備 1式 災害状況をリアルタイムで把握。 一関市消防本部 他1ヶ所

注釈

注1 アンサーバック付子局 :
アンサーバック付子局とは、親局設備~屋外子局設備間で互いに送受信を行うことができる装置で、防災無線波を使用し双方向での通話が可能です。

 

発表資料中の「価格」・「仕様」など記載内容は、発表日現在のものです。
予告なしに変更されることがありますので、ご了承ください。

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